要求事項
ストレージに格納しているデータが増えてきたのでディスク容量を増やしたい、あるいは、使用するディスク容量があらかじめ計画しづらいので、
必要に応じてディスクの増設/減設したいといった要求事項に対応するパターンです。
対応するK5デザインパターン概要
K5では、データが増えてディスク容量が追加で必要となった場合に、その場で動的にディスクを追加することができます。
オンプレミスでは、事前にデータの使用量を厳密に見積もって、数ヶ月といった期間をかけて計画的にストレージの拡張を行いますが、
K5ではストレージの拡張にかかる時間はわずかです。必要に応じてディスクを増設することができます。
また、一時的に必要なときだけ増設し、必要な期間が過ぎたらディスクを減設するといったことも可能となります。
構造 (イメージ図)
実装サンプル
1.ストレージの追加
(1) ストレージの作成(ポータル)
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面の右上にある「+」ボタンをクリックします。
- 以下の項目を入力します。
項目 | 必須 | 設定値 | 内容 |
---|
ストレージ名 | 必須 | "demo_storage" | ストレージ名 を入力してください。 |
説明 | 任意 | "demo_storage" | ストレージに対する説明事項 を入力してください。 |
種別 | 任意 | "M1" | 「M1」(スタンダード)、または「H2」(ハイスピード)のどちらかを選択。 ※システムストレージには、「M1」のみ使用可能です。 |
容量(GB) | 必須 | "10" | ストレージの容量 を入力してください。 |
ストレージソース | 任意 | "ソースを指定しなければ、 ストレージが空になります" | データが無い状態で作成する場合は、 "ソースを指定しなければ、ストレージが空になります" を選択してください。データがある状態で作成する場合は、元のデータとして以下を選択します。 "スナップショット" "イメージ" "ストレージ" |
AZ | 推奨 | "jp-east-1b AZ" | システムを設置するアベイラビリティゾーンを設定してください。 AZ1:"jp-east-1a AZ" AZ2:"jp-east-1b AZ" |
- 入力後、「作成」ボタンをクリックします。ストレージが作成されます。
(2) ストレージのアタッチ(ポータル)
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面で、新規作成したストレージの状態が
「available」になっていることを確認します。 - 「アクション」⇒「ストレージ接続」と選択します。
- 「ストレージ接続」画面にある「仮想サーバへの接続」の項目で、接続先の仮想サーバを選択し、「接続」ボタンをクリックします。
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面で、新規作成したストレージの接続先が
「●●の/dev/vd*に接続中」という表示になれば、アタッチ完了です。
(3) ストレージの確認(OS)
- 仮想サーバにログインして、OSのコマンドで、新規作成したストレージがOS上でディスクとしてアタッチされていることを確認します。
Linux では、rootになり、以下のコマンドで確認します。
(4) ディスクの初期化とマウント(OS)
- OS上で、ディスクを初期化して、マウントします。
Linux では、rootになり、以下のコマンドで確認します。- fdisk /dev/vdb
※2つ目のストレージのため、/dev/vda の次の /dev/vdb にアタッチされています - fdisk -l
- mkfs.ext4 /dev/vdb
- mkdir /mnt/demo_vol01
- mount /dev/vdb/mnt/demo_vol01
- df -h
2.ストレージの削除
(1) ディスクのアンマウント(OS)
- OS上で、ディスクをアンマウントします。
Linux では、rootになり、以下のコマンドで確認します。- df -h
- umount /mnt/demo_vol01
- df -h
(2) ストレージのデタッチ(ポータル)
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面で、マウントを解除したいストレージの
「アクション」⇒「ストレージ切断」をクリックします。 - 「ストレージ切断」画面で、接続状況を確認し、「切断」をクリックします。
- 確認画面が表示されます。「切断」をクリックします。
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面で、マウントを解除したストレージの接続先に
「available」と表示されていれば、デタッチ完了です。
(3) ストレージの削除(ポータル)
- 「ストレージ」⇒「ブロックストレージ」と選択した画面で、削除したいストレージの「アクション」⇒「削除」とクリックします。
- 確認画面が表示されます。「削除」をクリックします。
メリット・効果
動的にディスクを作成した場合のメリット・効果は以下の通りです。
- 必要な時点でディスクの増設/減設が可能
減設した後は、減設したディスクのストレージを削除することで、ディスク使用料を抑制可能
- ディスク作成が容易(構築コストを抑制可能)
注意事項
- 本パターンは2017年5月時点のK5(IaaS)で動作検証しています。
- ディスクを作成する際には、K5のブロックストレージの制限値と、
ディスクをアタッチする仮想サーバのOSの制限値をご確認ください。
- 増設可能なディスクの上限は26本です。
- ディスクを減設した後、そのディスクに含まれるデータが不要であれば、
減設したディスクのストレージを削除してください。
- ストレージは、システムストレージでなければOS上でマウント中でもデタッチ可能です。
デタッチ操作の前に、デタッチしたいストレージがOS上でアンマウントされているか確認してください。
その他
特にありません。
関連資料
(2017年5月検証)