要求事項
仮想サーバが停止状態になったり無応答になったりした場合に、サーバのIPアドレスを変えてしまうことなく、
瞬時に別の仮想サーバに切り替えて業務を継続したいといった要求事項に対応します。
対応するK5デザインパターン概要
K5では、仮想サーバが停止したり無応答になったりした場合の機能で、以下の機能があります。
- 仮想サーバのフェールオーバ機能
仮想サーバの稼働中にデータセンター内の物理ホストマシンが故障などにより停止した場合、
そのホストマシン上で稼働していた仮想サーバを自動的に別のホストマシンに移動して稼働させることができる機能です。
- 仮想サーバのオートスケール機能を利用した仮想サーバの起動数維持
オートスケール機能を利用すると、CDP「オートスケール(負荷分散構成)」に記載の通り、仮想サーバの最小台数と
最大台数を設定することができます。
最小台数と最大台数を同じ台数に設定すると、仮想サーバが停止または無応答(※)の際に、別の仮想サーバを起動して、
仮想サーバの起動数を維持することが可能になります。
※物理ホストマシンの障害の影響で停止/無応答になった場合でも、仮想サーバ単体の障害で停止/無応答になった場合でも、いずれの場合もオートスケールの設定に従って仮想サーバを起動します。
これらの機能で可用性の要件を充足しない場合は、PRIMECLUSTER を用いた運用待機構成を K5上で実現可能です。
PRIMECLUSTER を用いると、
- 主系と従系の仮想サーバを用意する運用待機構成が可能となります。
- 主系が停止したり無応答になったりした場合は、瞬時に従系を主系に切り替えることができます。
- 【GLS機能】
従系を主系に切り替える際には、それまで主系で使っていたIPアドレスを引き継ぎます。
従系が主系に切り替わった後は、外部からは、それまで使っていたものと同じIPアドレスでアクセスできます。
- 【GDS機能】
主系で追加/修正したデータは、従系のストレージにもミラーリングされています。
主系と従系で同期してデータを書き込むため、データをロストする危険性が極小化されます。
※書き込みイメージ図
業務アプリで /bin/cp コマンドから、
PRIMECLUSTERのGDS機能で設定した共有ディスクに対して書き込みを行った場合のイメージ
本パターンでは、PRIMECLUSTER を用いて K5 上で運用待機構成実現する際に参照する各種手順書のガイドとして、
K5 上で必要な知識や、K5 上で何をする必要があるか等を記載します。
構造 (イメージ図)
PRIMECLUSTER では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』
という手順書が用意されています。
※以下、本資料は 導入運用手引書<K5環境編> または 資料A と表記します
以下のイメージ図には、その導入運用手引書<K5環境編> で記載されている章の番号を記載しています。
実装サンプル
PRIMECLUSTERの導入/設定作業は、『導入運用手引書 4.4 <K5環境編> 』を見ながら、
詳細の作業は別資料を参照して作業していく構成になっています。
ここでは、K5特有の作業が含まれる『導入運用手引書 4.4 <K5環境編> 』の 2.1 章 についての説明と、
PRIMECLUSTER を K5上で導入/設定する 2.2 章~2.8 章についての説明とに大きく分けて記載します。
1.K5での構築作業 ~ 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』2.1 章について
(1) K5での構築作業概要
以下では、『導入運用手引書 4.4 <K5環境編> 』の 2.1 章の記載内容の概要と、
手順書を参照していく際に参考となる K5上の知識や CDPについて記載しています。
章番号 | 章タイトル | 記載内容の概要 | 参考となる CDP、その他 |
---|
- | FUJITSU Cloud Service K5 の設定 | - | - |
2.1 | 仮想システムの作成 | - | - |
2.1.1 | 強制停止用ユーザの作成 | 主系サーバに異常が発生した際に、主系を強制停止させて従系に切り替えます。その強制停止を行うために、K5のAPIを利用しますが、そのAPIを実行するユーザを作成します。 | ポータルでユーザ作成し、 作成したユーザにロールを割り当ててください。なお現在は、ロールの割り当て実行時でエラーメッセージが表示される障害がありますが、ロール自体は正常に割り当てられます。 |
2.1.2 | 仮想ネットワークの作成 | - | - |
2.1.2.1 | サブネットの作成 | K5で仮想サーバを作成する際に、まず仮想サーバを配備するネットワークを作成します。ここでは、仮想ルータと、仮想サーバを配備するサブネットを作成します。 | - インターネット接続パターン の ネットワークの作成 |
2.1.2.2 | 共通セキュリティグループの作成 | K5では、パケットフィルタリングのルールをグループ化できるセキュリティグループという機能が用意されています。このセキュリティグループが、K5でのセキュリティ強化の基本になります。
セキュリティグループは、1つのセキュリティグループを複数の仮想サーバに設定したり、仮想サーバに複数のセキュリティグループを設定したりすることが可能です。 | - インターネット接続パターン の セキュリティグループの設定 - セキュリティグループ活用 |
2.1.2.3 | 業務LAN(兼管理LAN)用 セキュリティグループの作成 |
2.1.2.4 | クラスタインタコネクト用 セキュリティグループの作成 |
2.1.2.5 | Web-Based Admin View 用 セキュリティグループの作成 |
2.1.2.6 | 仮想サーバアクセス用 セキュリティグループの作成 |
2.1.2.7 | ファイアーウォールルールの作成 | K5では、必要に応じてファイアーウォールを設定することが可能です。セキュリティグループは仮想サーバに設定しますが、ファイアーウォールは仮想ルータに設定します。 ファイアーウォールには、セキュリティグループにはない機能として、パケットを明示的にドロップする機能があります。 | - セキュリティグループ/ファイアーウォール併用 |
2.1.3 | サーバグループの作成 | 仮想サーバを複数作成する際に、仮想サーバが、確実に別々の物理サーバに配備されるようにする設定を行います。 | - Anti-Affinity パターン - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.4 | クラスタノード用 仮想サーバの作成 | 仮想サーバを作成します。 |
2.1.4.1 | 業務LAN(兼管理LAN)用 ポートの作成 | 仮想サーバに付与するネットワークインターフェースを、K5では "ポート" と呼称します。 OpenStackの呼び方にならっています。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.4.2 | クラスタインタコネクト用 ポートの作成 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.4.3 | 仮想サーバの作成 | 仮想サーバを作成します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.4.4 | 増設ストレージの作成/アタッチ | ミラーリングするための増設ストレージを作成します。 | - 動的ディスク増設 |
2.1.4.5 | DNSクライアントの設定 | DNSクライアントを設定します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のコマンド |
2.1.4.6 | 必須OSパッチの適用 | yum updateを実行します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のコマンド |
2.1.4.7 | .curlrcの作成 | .curlrcファイルの作成、編集します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のコマンド |
2.1.5 | 管理クライアント用 仮想サーバの作成 | 仮想サーバを作成します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.5.1 | 業務LAN(兼管理LAN)用 ポートの作成 | 仮想サーバに付与するネットワークインターフェースを、K5では "ポート" と呼称します。 OpenStackの呼び方にならっています。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
2.1.5.2 | 仮想サーバの作成 | 仮想サーバを作成します。 | - 導入運用手引書<K5環境編>に記載のAPI |
(2) K5での構築作業上の注意事項
K5で構築作業するにあたって、以下に注意してください。
- 2.1.2.1 ネットワーク/サブネット
サブネットを作成する際、導入運用手引書<K5環境編>に従ってIPアドレス割り当てプール を設定すると、
K5が独自に各種機能に割り当てるIPアドレスが、IPアドレス割り当てプールの中から選択されて設定されます。
K5が独自に割り当てるIPアドレスには、DHCPサーバ("network:dhcp"と表示されます) 等があります。
- 2.1.2.2~2.1.2.6 セキュリティグループの作成
セキュリティグループの作成にあたっては、K5の制限値に注意してください。
セキュリティグループ等の K5 の制限値は、プロジェクトごとに設定されています。
制限値を超えそうな場合は、システムをプロジェクトごとに分けるなどの検討を行ってください。
それでも対応できないような大規模な構成については、K5サポート窓口に拡張を依頼してください。
- セキュリティグループ数:20個/1プロジェクト (デフォルト)
- セキュリティグループルール数:100個/1プロジェクト (デフォルト)
- 2.1.4.1、 2.1.4.2、 2.1.5.1 ポート
2.1.2.1 の作業でサブネットを作成する際に、IPアドレス割り当てプール を設定していないと、
ポートをサブネット上に初めて作成する場合に、ポート作成時に割り当てられる IPアドレスと連番で、
K5 の DHCPサーバ用のIPアドレス ("network:dhcp") が割り当てられます。
DHCP サーバの IPアドレスは、ポートで指定する IPアドレスより1つ大きい値に設定されます。
たとえば、ポートの IPアドレスを "192.168.201.162" とした場合、
DHCP サーバは "192.168.201.163" が割り当てられます。
何らかの理由でサブネットに IPアドレス割り当てプール を設定できないような場合で、
2.1.4.1、 2.1.4.2 のポートの IPアドレスを連番で作成したい場合は、
DHCP サーバのアドレスが割り当てられても問題ないよう、大きい方の IPアドレスから先に作成してください。
※なお、DHCPサーバのIPアドレスの割り当てについては、割り当てられるタイミングが今後変更される予定です。
- 2.1.4.4 増設ストレージ
増設ストレージを仮想サーバにアタッチした後は、必ず仮想サーバを再起動してください。
増設ストレージをアタッチすると、たとえば /dev/vdb というようにシステム上にデバイスが割り当てられます。
この /dev/vdb に対しては、/dev/disk/by-id/* という値 (PRIMECLUSTERの設定で使用) でも参照できるよう
OSで設定されますが、アタッチした直後には割り当てられない場合があります。
/dev/vdb に対して /dev/disk/by-id/* の値は、仮想サーバを再起動すると必ず割り当てられますので、
増設ストレージのアタッチ後には必ず仮想サーバを再起動してください。
- 2.1.4.6 必須OSパッチの適応
K5のAPIでは暗号化形式が TLSv1.2 のもののみ許可しています。
PRIMECLUSTER を導入するK5上の仮想サーバから TLSv1.2 に対応した curl コマンドを実行できるように、
仮想サーバ内の curl コマンドをアップデートする必要があります。
また、その際、資料A 2.1.4.6 に記載の RHUI のパッケージのインストールが必須です。
(3) 2.1章の作業終了後の追加作業
2.1章の作業終了後、以下の作業を行うことを推奨します。
- OS日本語化
『K5(IaaS)機能説明書』の 『2.2.3 Red Hat Enterprise Linux/CentOSの日本語化設定』に従って、
OSの日本語化を推奨します。
(4) 仮想サーバをAPIで作成する際に必要な各種IDの確認用API
仮想サーバの作成などの API実行の際に、事前に各種ID を取得しておく必要があります。
以下に、各種ID を確認する際のサンプルを記載します。
curl -s $NETWORK/v2.0/networks -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq '.networks[]|.name,.id'
curl -s $NETWORK/v2.0/subnets -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq '.subnets[] | .name, .id, .cidr'
curl -s $NETWORK/v2.0/security-groups -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq '.security_groups[]| .name, .description, .id'
SG_NAME="PCL_****"
curl -s -X GET $COMPUTE/v2/$PROJECT_ID/servers -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq .servers[] | jq 'select(.name=="'$SG_NAME'")'
curl -s $COMPUTE/v2/$PROJECT_ID/flavors/detail -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq .flavors[] | jq .name,.id,.vcpus,.ram
curl -s $COMPUTE/v2/$PROJECT_ID/images/detail -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq '.images[] | .name, .id, .status'
IMAGE_ID="********-****-****-*****************"
curl -s $COMPUTE/v2/$PROJECT_ID/images/$IMAGE_ID -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq .
(5) 参考:設定例
セキュリティグループの設定例と、APIのコマンド例を記載します。
本パターンの構成は、K5上での設定内容は大きく変わらないことが想定されます。
以下のスタックのサンプルとAPIのコマンドサンプルを、システム構成に応じて編集して、適宜ご利用ください。
- セキュリティグループの設定例
スタックでセキュリティグループを設定する例です。
IaaSポータルの「テンプレート」⇒「スタック」画面で、「+」ボタンを押下すると、「スタック作成」画面に遷移します。
「スタック作成」画面で、以下を入力して「作成」をクリックすると、セキュリティグループが一括で作成できます。
※セキュリティグループ数は、本サンプルでは 8つ使用しています。
※既存のセキュリティグループ数やセキュリティグループルール数との合計がプロジェクトの制限値を超える場合は、
スタック作成が失敗します。
2.PRIMECLUSTER の導入/設定作業 ~ 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』2.2 章~ 2.8 章について
2-1.この章について
ここでは、PRIMECLUSTER を K5上で導入/設定する 2.2 章~2.8 章の各章について、
各章から参照する手順書を含めて、以下の目的で作業フローを記載しています。
- 作業フローの目的
- 作業の抜け/漏れを防ぐこと
- 作業の全体量を俯瞰できるようにすること
- K5ではサポート対象外の機能のため実施してはならない作業を明示すること
- 運用待機構成のシステムを導入/設定する上で、システムに応じて適宜実施する作業を明示すること
また、それぞれの作業にあたっての注意事項をあわせて記載していきます。
なお、導入/設定にあたって参照する手順が記載された資料について、作業フローでは 資料A/資料B 等のように記載します。
- 作業フローで参照する資料
- 【資料A】 PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4<FUJITSU Cloud Service K5環境編>
- 【資料B】 PRIMECLUSTER インストールガイド
- 【資料C】 PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4
- 【資料D】 PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書
- 【資料E】 PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書
- 【資料F】 PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書
導入/設定作業の際に何らかエラーが発生した場合は、以下の資料を参照してください。
- エラー対処等で参照する資料
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<トラブルシューティング編>
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<メッセージ集>
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<コマンドリファレンス編>
導入/設定作業で使用している設定値について、設定値の意味合い等の詳細については、
以下の資料も参照してください。
- 各種設定の詳細について参照する資料
- PRIMECLUSTER コンセプトガイド
- PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書
- PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書(伝送路二重化機能編)
2-2.『2.2 NTPの設定』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.2 章について記載します。
(1) 作業フロー
2.2章は、一般的な NTP の設定してくださいという記載です。
K5では NTP を現在提供しておりませんので、ntp.nict.jp 等、利用者で NTP参照先を選定して、NTPを設定してください。
2.2章は、別資料を参照しませんので作業フローはありません。
※ntp.nict.jp
国立研究開発法人 情報通信研究機構 公開NTPサービス
http://jjy.nict.go.jp/tsp/PubNtp/index.html
(2) 注意事項
- NTP の設定は、PRIMECLUSTERのインストール前に行ってください。
- NTP は、独自の NTPサーバを立てるか、あるいは、外部の NTPサーバを利用します。
外部の NTP サーバを利用する場合は、以下にご注意ください。- 仮想サーバは、外部ネットワークに接続されている内部ネットワーク上に配備してください。
- 外部ネットワークに接続されていない内部ネットワーク上に仮想サーバを配備すると、その仮想サーバは NTPサーバ と通信ができません。
- 外部の NTP サーバの利用規約にしたがって設定してください。
(NTPサーバのIPアドレスではなく、NTPサーバのドメイン名を使用する等)
- NTP サーバを利用するには、仮想サーバ内部での NTP の設定と、セキュリティグループ、ファイアウォールの設定を行ってください。
2-3.『2.3 PRIMECLUSTERインストール』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.3 章と、
2.3 章から参照する手順書とをあわせて、作業フローと注意事項を記載します。
(1) 作業フロー
- 資料A 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』
- 資料B 『インストールガイド(HA)』
(2) 注意事項
- 資料B 3.2 手順3 /etc/hosts ファイルの編集
仮想サーバ名は、資料B 3.2 手順8 で実施する PRIMECLUSTER のインストール時に使用します。
uname -n の値が /etc/hosts に含まれていることがインストールの際に必須です。
【注意】
K5では、Linuxでは、仮想サーバを作成直後は、uname -n の値は "仮想サーバ名" となります。
仮想サーバを1度でも再起動した後は、uname -n の値は "仮想サーバ名.fcxlocal" となります。
uname -n の値が "仮想サーバ名.fcxlocal" になっていない場合は、2.1.4.4 の作業で、
仮想サーバの再起動を行っていない可能性があります。
- 資料B 3.2 手順9 PRIMECLUSTERの修正の適用
PRIMECLUSTERの修正パッチを適用するには、UpdateAdvisor のインストールが必須です。
下記のページに従ってインストールしてください。
なお、UpdateAdvisor のインストール時に指定する修正適用管理簿設定ファイルは適宜更新されます。
パッチ適用時には、最新の修正適用管理簿設定ファイルにしてください。
(最新ではない場合、パッチ適用時にエラーが出力されて、パッチが適用できない場合があります)
- UpdateAdvisor導入 (Linux 64bit用)
http://update.support.fujitsu.com/cgi-bin/FjUpdateMain.cgi?Service=2
- 修正適用管理簿設定ファイル
http://update.support.fujitsu.com/productcheck/linprdchk.tar.Z
2-4.『2.4 カーネルパラメタの確認/設定』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.4 章と、
2.4 章から参照する手順書とをあわせて、作業フローと注意事項を記載します。
(1) 作業フロー
- 資料A 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』
- 資料C 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 (Linux) 』
(2) 注意事項
- カーネルパラメタの変更は、PRIMECLUSTERインストール後の再起動を行う前に行ってください。
2-5.『2.5 アプリケーションのインストールと設定』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.5 章について記載します。
(1) 作業フロー
2.5章は、PRIMECLUSTER 上で動作させるアプリケーションのインストールと設定をしてくださいという記載です。
2.5章は、別資料を参照しませんので作業フローはありません。
(2) 注意事項
- アプリケーションのインストールと設定については、各アプリケーションのマニュアルを参照してください。
- PRIMECLUSTER関連製品のK5の対応については、各製品のマニュアルを参照してください。。
2-6.『2.6 クラスタ構築の準備』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.6 章と、
2.6 章から参照する手順書とをあわせて、作業フローと注意事項を記載します。
(1) 作業フロー
2.6.1 章と 2.6.2 章は、各章に記載された作業だけ実施します。
2.6.3 章は、以下の資料を参照します。
- 資料A 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』
- 資料C 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 (Linux) 』
- 資料D 『PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書』
(2) 注意事項
- 資料D 3.1.2 クライアント環境を準備する
管理クライアントにインストールするJavaは、資料A 2.1動作環境に記載の通り、以下を用いてください。
K5 で提供される OSは64bit 版ですが、JRE は必ず 32bit版を導入してください。
『Java(TM) SE Runtime Environment 8 Update 66 32bit以降 (最新 Update推奨)』
管理クライアントに JRE を導入する際は、管理クライアントへリモートデスクトップで接続し、
必要なファイルをリモートデスクトップ経由でコピーしてください。
管理クライアントから直接インターネットに出て、JREをダウンロードするには、
管理クライアントに対するセキュリティグループの設定を変更する必要があるため推奨しません。
- 資料D 3.1.3.1 Webブラウザを準備する
管理クライアントに Windows 2012系を選択している場合、以下のメッセージに注意してください。
以下のメッセージが出た場合は、必ず「はい」をクリックしてください。
「いいえ」をクリックすると、管理クライアントにファイアーウォールが設定されて、リモート接続できなくなります。
ネットワーク
このネットワーク上のPC、デバイス、コンテンツを探し、プリンターやTVなどのデバイスに自動的に接続しますか?
ホームネットワークと社内ネットワークではこの操作を行うことをお勧めします。
2-7.『2.7 クラスタ構築』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.7 章と、
2.7 章から参照する手順書とをあわせて、作業フローと注意事項を記載します。
(1) 作業フロー
- 資料A 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Fujitsu Cloud Service K5環境編 )』
- 資料C 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 (Linux) 』
- 資料E 『PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書 4.4 』
- 資料F 『PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.4 (Linux) 』
(2) 注意事項
- 資料F 6.3.4 共用ディスク装置のリソース登録手順 手順2
この章では、iscsiadm コマンドの出力結果から、共有ディスクをリソース登録する以下のファイルを作成しています。
共有ディスクをリソース登録するためのファイルを作成するにあたっては、概念図を参照してください。
- iscsiadm コマンド
iscsiadm -m session -P 3
- 共有ディスクをリソース登録するためのファイル
/var/tmp/diskfile
【共有ディスクをリソース登録するためのファイルの概念図】
- 上図で /dev/sdaや /dev/sdb と割り当てられているデバイス名は、OS起動の都度割り当てられています。
そのため、仮想サーバを再起動するとデバイス名の割り当てが変わることがありえます。
/var/tmp/diskfile の作成と共有ディスクのリソース登録作業にあたっては、仮想サーバを再起動しないよう注意してください。
2-8.『2.8 クラスタアプリケーションの構築』の作業フローと注意事項
以下では、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』の 2.8 章と、
2.8 章から参照する手順書とをあわせて、作業フローと注意事項を記載します。
(1) 作業フロー
- 資料A 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 <FUJITSU Cloud Service K5環境編> 』
- 資料C 『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4 (Linux) 』
(2) 注意事項
- 上記表の備考に記載の通り、K5では作業できない項目があります。注意してください。
メリット・効果
PRIMECLUSTERによる運用待機構成を利用した場合のメリット・効果は以下の通りです。
- 主系/従系での運用待機構成で、主系障害時に従系に高速に切替可能
- 主系/従系の切替時に、同一のIPアドレスを仮想サーバに割り当て可能
- 主系/従系でのデータのミラーリングによりデータの共有が可能
注意事項
- 本パターンは2016年1月時点のK5(IaaS)で動作検証しています。
- K5ポータルのUI変更に伴い、K5ポータルの操作手順を最新化(2017年6月時点)しました。
- PRIMECLUSTER を 導入する仮想サーバに対しては、以下の機能は併用しないようお願いいたします。
- オートスケール
- オートフェイルオーバ
- PRIMECLUSTER を 導入する仮想サーバでサポートされる OS は、
Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64) のみとなります。
- PRIMECLUSTER を 導入する仮想サーバからは、主系に異常が発生した際に K5 の API を実行します。
そのため、仮想サーバは、外部インターネットに接続された内部ネットワークに配備してください。
- その他、各章の注意事項を参照してください。
その他
2016年4月時点では、PRIMECLUSTER の運用待機構成は 同一 AZ 内でのみサポートされます。
今後、同一リージョン内で別AZでの運用待機構成を実現する機能が提供される予定です。(時期未定)
関連資料
-
PRIMECLUSTER 4.4A00 マニュアル
http://software.fujitsu.com/jp/manual/manualindex/p16000036.html
- PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4<FUJITSU Cloud Service K5環境編>
- PRIMECLUSTER インストールガイド
- PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.4
- PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書
- PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書
- PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書
- PRIMECLUSTER コンセプトガイド
- PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書
- PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書(伝送路二重化機能編)
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<トラブルシューティング編>
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<メッセージ集>
- PRIMECLUSTER 活用ガイド<コマンドリファレンス編>
(2016年1月検証)