クローニング(サーバの複製)#

本構成はFJcloud-O 東日本/西日本リージョン3向けとなります。

要求事項#

  • FJcloud-Oに配備した仮想サーバを、サーバ構築の効率化のために複製したい

対応するデザインパターン概要#

FJcloud-Oでは、配備済の仮想サーバからサーバ複製用の仮想サーバイメージを作成したり、仮想サーバイメージを管理することが可能です。

構造 (イメージ図)#

image

実装サンプル#

1. 事前作業#

クローニングするサーバのOS種別がWindowsの場合、クローニング前に イメージ採取用の仮想サーバの設定 手順が必要ですが、この作業を行なうとサーバの設定が変わります。
よって業務で利用している仮想サーバをクローニングする場合、以下のようにイメージ採取用の仮想サーバを別途作成し、その仮想サーバに対して操作をすることを推奨します。
本実装サンプル手順では、業務で使用しているサーバを「イメージ開発用仮想サーバ」、クローニングのために別途作成したサーバを「イメージ採取用仮想サーバ」と定義します。

事前準備 内容
イメージ開発用仮想サーバのスナップショット取得 イメージ開発用仮想サーバを停止後、スナップショットを取得してください。
イメージ採取用仮想サーバ作成 スナップショットからイメージ採取用の仮想サーバを作成してください。

Note

スナップショット、イメージの違いについては、機能説明書を参照してください。

2. イメージ採取用の仮想サーバの設定#

OS種別がWindowsのシステムストレージを複製する場合は、スナップショット取得前にWindows OSのSysprep手順を実施してください。
Sysprepの詳細は機能説明書を参照してください。

3. イメージの作成(IaaSポータル)#

  1. IaaSポータルにログインします。
  2. メニューから「コンピュート」⇒「仮想サーバ」を選択します。
  3. イメージ作成対象の仮想サーバの「アクション」メニューから「イメージ作成」をクリックします。
       ※仮想サーバが停止状態でない場合は「アクション」に表示されません。
       ※停止してない場合は、同「アクション」メニューから「強制停止」クリックする等して停止してください。
  4. 「仮想サーバイメージ作成」画面にて以下を入力し、「作成」ボタンをクリックします。

    項目 設定値例 内容
    イメージ名 vm_img 仮想サーバイメージを識別するための名称を指定
    対象ボリューム /dev/vda システムストレージのデバイス名を指定
    ディスク形式 qcow2 東日本リージョン3/西日本リージョン3の場合「qcow2」(推奨)または「raw」(デフォルト)を指定
    「qcow2」では、実使用量分のサイズでイメージが作成されるため、格納先の容量やデータ転送時間の削減が可能
  5. 「コンピュート」⇒「仮想サーバ」画面で、画面右上の「+」ボタンをクリックします。

  6. メニューから「コンピュート」⇒「イメージ」を選択します。
  7. 作成した仮想サーバイメージの状態に「active」が表示されたら、イメージ作成完了です。

4. イメージから仮想サーバを作成(IaaSポータル)#

作成したイメージから、仮想サーバを作成します。
実装手順は 仮想サーバーを作成(初期構築ガイド)の手順から、"仮想サーバのブートソース" の指定を以下に変えて作成してください。

項目 設定値例 内容
仮想サーバのブートソース イメージ 仮想サーバを何から作成するかを示す作成元を設定
イメージ ”Private” を選択 イメージの種類を選択
vm_img 本パターンの 3. イメージの作成(IaaSポータル) ― 手順4 で作成した仮想サーバイメージの名前を選択

メリット・効果#

本パターンを利用して、仮想サーバのイメージを作成した場合のメリット・効果は以下の通りです。

  • 同じ構成のマシンを効率的に複製可能

注意事項#

  • 本パターンは2024年6月時点のFJcloud-O 東日本/西日本リージョン3にて動作検証しています。
  • 仮想サーバイメージを作成する際は、配備されている仮想サーバをあらかじめ停止してください。また、イメージ作成が完了するまで仮想サーバは起動しないでください。
  • イメージ作成は、システムストレージが対象です。増設ストレージに関してはアタッチまたはデタッチによる移設、またはスナップショットなどを使用して複製してください。