オートスケール設定

スタックに定義されている仮想サーバの台数などについて、特定の条件をスケーリンググループとして設定し、条件に従ってリソースの増減を自動的に制御する機能を提供します。

図: オートスケールの概要

注:
  • 複数のアベイラビリティゾーン間でオートスケールをすることはできません。
  • テンプレートで作成したスタックを更新すると、すでに配備されているリソースは削除され、再構築されます。
  • オートスケールでは、仮想サーバのフレーバーを変更できません。
  • 東日本リージョン3/西日本リージョン3のオートスケールでは、ロードバランサーを設定できません。

オートスケールの動作に関して、以下の設定機能を提供します。

スケーリンググループ管理機能

以下の項目を設定してスケーリンググループを作成し、スタック内に登録します。スケールアウトした仮想サーバに対して異常状態を検知し、自動で復旧を開始するヘルスチェック機能に関する設定もできます。

表 1. スケーリンググループ設定項目一覧
項目 説明 必須

東日本第1/第2

西日本第1/第2

UK/US

フィンランド

ドイツ/スペイン

東日本第3

西日本第3

クールダウン時間 (Cooldown) 前回のスケーリング処理実行後、次のスケーリング処理がすぐ開始されないように、抑止する時間を秒単位で指定する    
起動コンフィグレーション名 (LaunchConfiguration) 仮想サーバ起動のための起動コンフィグレーション名を指定する
ロードバランサー名 (LoadBalancerNames) スケーリング処理に含めるロードバランサー名をリスト形式で指定する   ※1
最大数 (MaxSize) スケーリングする仮想サーバの最大数を指定する
最小数 (MinSize)

スケーリングする仮想サーバの最小数を指定する

ヒント: スタック登録時の初期作成台数となります。
アベイラビリティゾーン名 (AvailabilityZones) スケーリンググループの作成先アベイラビリティゾーン名を指定する ※2
サブネットIDリスト (VPCZoneIdentifier) アベイラビリティゾーン名で指定した、アベイラビリティゾーンに存在するサブネットIDをリスト形式で指定する   ※2

※1: ロードバランサーは設定できません。

※2: 設定不要です。

スケーリングポリシー設定

以下の項目を指定して、スケーリングポリシーを設定します。

表 2. スケーリングポリシー設定項目一覧
項目 説明 必須

東日本第1/第2

西日本第1/第2

UK/US

フィンランド

ドイツ/スペイン

東日本第3

西日本第3

増減タイプ (AdjustmentType)

仮想サーバ台数の増減方法を、以下のタイプから選択して指定する

  • ChangeInCapacity

    正数の場合は指定数の仮想サーバを追加、負数の場合は指定数の仮想サーバを削除する

  • ExactCapacity

    指定した仮想サーバ台数に変更する

  • PercentChangeInCapacity

    1~100の指定した割合[%]で増減する

スケーリンググループ名 (AutoScalingGroupName) スケーリングポリシーを設定する対象のスケーリンググループ名を指定する
クールダウン時間 (Cooldown) 前回のスケーリング処理実行後、次のスケーリング処理がすぐ開始されないように、抑止する時間を秒単位で指定する    
増減値 (ScalingAdjustment)

増減タイプ指定の内容に対応したスケール変更値を指定する

例)増減タイプにChangeInCapacity、変更値に「-1」を指定した場合、ポリシーの実行時に仮想サーバが1つ削除される

起動コンフィグレーション設定

スケーリングポリシーが実行され、追加される仮想サーバが実際に起動する際の設定処理を定義しておきます。

注: スケーリンググループ内の仮想サーバに接続できるポートは1つだけです。
表 3. 起動コンフィグレーション設定項目一覧
項目 説明 必須

東日本第1/第2

西日本第1/第2

UK/US

フィンランド

ドイツ/スペイン

東日本第3

西日本第3

イメージID (ImageId) 起動する仮想サーバで使用するイメージを、イメージIDまたはイメージ名称で指定する
仮想サーバタイプ (InstanceType) 起動する仮想サーバのタイプ名(フレーバー名)を指定する
キー名 (KeyName) 起動する仮想サーバに設定するキーペアのキー名を指定する    
セキュリティグループ (SecurityGroups) 起動する仮想サーバに設定するセキュリティグループ名をリスト形式で指定する    
ユーザーデータ (UserData) 仮想サーバ起動時に実行するユーザーデータを指定する    
ブロックデバイスマッピング設定のリスト (BlockDeviceMappingsV2) 起動する仮想サーバにブロックストレージとしてアタッチするために、ブロックデバイスマッピング設定を記述する    

アラームとの連携

監視サービスにおけるアラーム設定では、しきい値に達した場合のアクションとしてスケーリングポリシーを指定します。アラームのしきい値の設定内容によってスケーリングポリシーを呼び分けることで、負荷に応じたオートスケーリングができます。

ヒント: アラームには複数のアクションを登録できます。スケールアウトまたはスケールインの発生時に、同時にメール通知することも可能です。

オートスケール設定例

オートスケールの条件を記載したスタック定義の記述例を示します。本例では以下の条件を設定しています。

  • スケーリンググループとして以下を定義

    • オートスケールした仮想サーバを分散対象とするためのロードバランサー指定(HTTP、ポート80への通信を負荷分散)
    • 仮想サーバの最大台数は3
    • 仮想サーバの最小台数は2
    • オートスケールした仮想サーバを接続するサブネット
    • 起動コンフィグレーション(parameters句で宣言されている変数を利用して値を指定)
  • スケーリングポリシーとして以下の2つを定義

    • web_server_scaleout_policy:増減タイプは"ChangeInCapacity"を指定、アラーム発生時に追加する仮想サーバ数は1台 (+1)
    • web_server_scalein_policy:増減タイプは"ChangeInCapacity"を指定、アラーム発生時に削除する仮想サーバ数は1台 (-1)
  • アラームとして以下の2つを定義

    • cpu_alarm_high:CPU使用率が50%を超えた時間が1分以上継続したことを検知→web_server_scaleout_policyを実行
    • cpu_alarm_low:CPU使用率が15%以下の時間が1分以上継続したことを検知→web_server_scalein_policyを実行

スタック定義の記述例(東日本第1/第2、西日本第1/第2、UK/フィンランド/ドイツ/スペイン/USリージョンの場合):

heat_template_version: 2013-05-23

description:
  Autoscaling sample template.

parameters:

  az:
    type: string
    default: jp-east-1a
  param_image_id:
    type: string
# ImageID of CentOS
    default: 1234abcd-5678-ef90-9876-fedc5432dcba
  param_flavor:
    type: string
    default: standard

  key_name:
    type: string
    description: SSH key to connect to the servers
    default: sample_keypair00
  autoscale_security_group:
    type: comma_delimited_list
    default: sample_SG00


resources:

  web_server_group:
    type: FCX::AutoScaling::AutoScalingGroup
    properties:
      AvailabilityZones: [{get_param: az}]
      LaunchConfigurationName: {get_resource: launch_config}
      MinSize: '2'
      MaxSize: '3'
# subnet ID for auto-scaling
      VPCZoneIdentifier: [38e6630f-3257-4ee8-a006-f6d57ceaa2c3]
      LoadBalancerNames:
      - {get_resource: fj_elb}

  launch_config:
    type: FCX::AutoScaling::LaunchConfiguration
    properties:
      ImageId: { get_param: param_image_id }
      InstanceType: { get_param: param_flavor }
      KeyName: {get_param: key_name}
      SecurityGroups: {get_param: autoscale_security_group}
      BlockDeviceMappingsV2: [{source_type: 'image', destination_type: 'volume', boot_index: '0', device_name: '/dev/vda',  volume_size: '40', uuid: {get_param: param_image_id}, delete_on_termination: true}]

  fj_elb:
    type: FCX::ExpandableLoadBalancer::LoadBalancer
    properties:
# subnet ID for auto-scaling
      Subnets: [38e6630f-3257-4ee8-a006-f6d57ceaa2c3]
      Listeners:
      - {LoadBalancerPort: '80', InstancePort: '80',
        Protocol: 'HTTP', InstanceProtocol: 'HTTP' }
      HealthCheck: {Target: 'HTTP:80/healthcheck', HealthyThreshold: '3',
                   UnhealthyThreshold: '5', Interval: '30', Timeout: '5'}
      Version: 2014-09-30
      Scheme: internal
      LoadBalancerName: fjsampleELBaz1

  web_server_scaleout_policy:
    type: FCX::AutoScaling::ScalingPolicy
    properties:
      AdjustmentType: ChangeInCapacity
      AutoScalingGroupName: {get_resource: web_server_group}
      Cooldown: '60'
      ScalingAdjustment: '1'

  web_server_scalein_policy:
    type: FCX::AutoScaling::ScalingPolicy
    properties:
      AdjustmentType: ChangeInCapacity
      AutoScalingGroupName: {get_resource: web_server_group}
      Cooldown: '60'
      ScalingAdjustment: '-1'

  cpu_alarm_high:
    type: OS::Ceilometer::Alarm
    properties:
      description: Scale-out if the average CPU > 50% for 1 minute
      meter_name: fcx.compute.cpu_util
      statistic: avg
      period: '60'
      evaluation_periods: '1'
      threshold: '50'
      alarm_actions:
      - {get_attr: [web_server_scaleout_policy, AlarmUrl]}
      matching_metadata: {'metadata.user_metadata.groupname': {get_resource: 'web_server_group'}}
      comparison_operator: gt

  cpu_alarm_low:
    type: OS::Ceilometer::Alarm
    properties:
      description: Scale-in if the average CPU < 15% for 1 minute
      meter_name: fcx.compute.cpu_util
      statistic: avg
      period: '60'
      evaluation_periods: '1'
      threshold: '15'
      alarm_actions:
      - {get_attr: [web_server_scalein_policy, AlarmUrl]}
      matching_metadata: {'metadata.user_metadata.groupname': {get_resource: 'web_server_group'}}
      comparison_operator: lt

スタック定義の記述例(東日本リージョン3/西日本リージョン3の場合):

heat_template_version: 2017-02-24
description: Example​ ​auto​ ​scale​ ​group,​ ​policy​ ​and​ ​alarm
resources:
  scaleup_group:
    type: OS::Heat::AutoScalingGroup
    properties:
      cooldown: 60
      desired_capacity: 1
      min_size: 1
      max_size: 3
      resource:
        type: OS::Nova::Server
        properties:
          key_name: monitring-dev2
          block_device_mapping_v2:
            [{boot_index: '0', device_name: '/dev/vda', volume_size: 10, image: 'Ubuntu Server 16.04 LTS (English) 01', delete_on_termination: true}] 
          flavor: S3-1
          name: "test_vm"
          networks:
            - network : test-net

  scaleup_policy:
    type: OS::Heat::ScalingPolicy
    properties:
      adjustment_type: change_in_capacity
      auto_scaling_group_id: {get_resource: scaleup_group}
      cooldown: 60
      scaling_adjustment: 1

  alarm_cpu:
    type: OS::AppFormix::Alarm
    properties:
      alarm_name: 'alarm_vm_hertbert'
      alarm_metric: 'cpu.usage'
      aggregation_function: 'average'
      comparison_function: 'equal'
      duration: 60
      num_intervals: 1
      num_exception_intervals: 1
      threshold: 80
      aggregate_id: { get_param: "OS::stack_id" }
      notification_url: { get_attr: [scaleup_policy, signal_url] }