仮想サーバの作成/削除

対象リージョン:全リージョン

仮想サーバは、Webサーバ、アプリケーションサーバなどの利用目的に合わせて、様々な性能タイプから選択して作成します。また、利用中の仮想サーバは不要になった時点でいつでも削除できます。

仮想サーバの作成

仮想サーバは以下のイメージから作成します。

仮想サーバを作成する際は、以下の内容を指定します。

注:
  • 仮想サーバ作成時の各機能を利用するには、仮想サーバを接続するネットワークに仮想ルータが接続されている必要があります。
  • 東日本第1/西日本第1/西日本第2では、多階層ネットワーク上の仮想サーバからインターネットへの通信はできません。
  • 仮想サーバにグローバルIPアドレスを付与した場合、任意のFQDN名をDNSサービスに登録してください。
  • 東日本リージョン3/西日本リージョン3でサーバ名に日本語を含める場合、以下に注意してください。
    • 2021年4月19日以前から仮想サーバを使用している場合

      UTF8換算で63バイト以下になるように指定してください。

    • 2021年4月19日以降、新規に作成する仮想サーバの場合

      1バイト文字だけ使用してください。

      誤って設定した場合は即時変更してください。変更に伴うリスクはありません。

ヒント:

Red Hat Enterprise Linux、CentOS または Rocky Linuxにおいては、仮想サーバのホスト名はデフォルトで以下のように設定されます。

  • 東日本リージョン3/西日本リージョン3の場合

    <仮想サーバ作成時に入力した仮想サーバ名>.novalocal
  • 東日本リージョン3/西日本リージョン3以外の場合

    <仮想サーバ作成時に入力した仮想サーバ名>.fcxlocal

cloud-initの設定によっては、仮想サーバの再起動時にホスト名が変更されます。cloud-initによるホスト名の変更を無効化するためには、/etc/cloud/cloud.cfg.d/hostname.cfgに対して、preserve_hostname: trueを追記してください。

仮想サーバの管理者ユーザーパスワードについて

  • Windowsの場合

    仮想サーバ作成時のパラメーターとして、作成済みのキーペア名を指定します。指定したキーペアの鍵ファイル(*.pem)を利用して、システムが発行するランダムな管理者ユーザーパスワードを受け取ります。

    例:発行されたランダムパスワードの解読方法

    $ COMPUTE=仮想サーバAPIのエンドポイント
    $ OS_AUTH_TOKEN=取得済みトークン文字列
    $ SERVER_ID=作成したWindows仮想サーバのID
    $ PROJECT_ID=作成したWindows仮想サーバのプロジェクトID
    $ curl -s $COMPUTE/v2/$PROJECT_ID/servers/$SERVER_ID/os-server-password -X GET -H "X-Auth-Token: $OS_AUTH_TOKEN" | jq .
    {
    "password": "パスワード文字列"
    }
    $ PASSWORD=上記コマンドで取得したパスワード文字列
    $ echo $PASSWORD | openssl base64 -d -A | openssl rsautl -decrypt -inkey 鍵ファイル(.pem)
    注: 仮想サーバ作成後、「ACTIVE」状態になったことを確認してから、パスワード文字列を取得してください。

仮想サーバの削除

不要になった仮想サーバは、いつでも削除できます。

注:
  • 仮想サーバは起動中でも削除できます。十分確認のうえ、削除してください。
  • スナップショットを取得した状態で仮想サーバを削除した場合、スナップショット、およびボリュームは削除されません。
ヒント:
  • 仮想サーバを削除する場合にシステムストレージを保持するか削除するかは、仮想サーバを作成するときに指定しておきます。
  • システムストレージを保持する設定にしている場合、システムストレージ内のデータが壊れないよう、事前に仮想サーバを停止しておくことを推奨します。

仮想サーバタイプ(フレーバー)

仮想サーバタイプには、スタンダードCPUと、ハイスピードCPUがあります。

種類 概要

東日本第1/第2・西日本第1/第2

東日本第3

西日本第3

スタンダードCPU 仮想CPUは、1.7 ~1.8GHz相当 仮想CPUは、1.3 ~2.1GHz相当
ハイスピードCPU 仮想CPUは、2.6GHz相当 仮想CPUは、2.6GHz相当
ヒント:

仮想サーバが稼働している物理ホストのハイパースレッディング設定は、以下のとおりです。

種類 概要

東日本第1/第2・西日本第1/第2

東日本第3

西日本第3

スタンダードCPU 有効 無効
ハイスピードCPU 有効 無効

 

提供する仮想サーバタイプ(フレーバー)は以下のとおりです。

東日本リージョン3/西日本リージョン3

ヒント:

専有仮想サーバを使う場合は、例えば"P3-1.d"のように、サーバタイプ名に".d"が付きます。 専有仮想サーバについては、専有仮想サーバを参照してください。なお、専有仮想サーバを使わない場合は、".d"が付くサーバータイプ名を選択するとエラーとなります。

タイプ名 仮想CPU数 ソケット数 メモリ(GB)
スタンダードCPU ハイスピードCPU スタンダードCPU ハイスピードCPU
P3-1 - 1 1 1 0.5
T3-1 - 1 1 1 1
C3-1 C4-1S 1 1 1 2
C3-2 C4-2S 2 2 1 4
C3-4 C4-4S 4 4 1 8
C3-6S C4-6S 6 1 1 12
C3-8 C4-8S 8 8 1 16
C3-10S C4-10S 10 1 1 20
C3-12S C4-12S 12 1 1 24
C3-14S C4-14S 14 1 1 28
C3-16 C4-16S 16 16 1 32
- C4-20S 20 - 2 40
- C4-24S 24 - 2 48
- C4-28S 28 - 2 56
- C4-32S 32 - 2 64
S3-1 S4-1S 1 1 1 4
S3-2 S4-2S 2 2 1 8
S3-4 S4-4S 4 4 1 16
S3-6S S4-6S 6 1 1 24
S3-8 S4-8S 8 8 1 32
S3-8S - 8 2 - 32
S3-10S S4-10S 10 1 1 40
S3-12S S4-12S 12 1 1 48
S3-14S S4-14S 14 1 1 56
S3-16 S4-16S 16 16 1 64
S3-16S - 16 4 - 64
- S4-20S 20 - 2 80
- S4-24S 24 - 2 96
- S4-28S 28 - 2 112
- S4-32S 32 - 2 128
M3-1 M4-1S 1 1 1 8
M3-2 M4-2S 2 2 1 16
M3-4 M4-4S 4 4 1 32
M3-6S M4-6S 6 1 1 48
M3-8 M4-8S 8 1 1 64
M3-8S - 8 2 - 64
- M4-10S 10 - 1 80
- M4-12S 12 - 1 96
- M4-14S 14 - 1 112
- M4-16S 16 - 1 128
- M4-20S 20 - 2 160
- M4-24S 24 - 2 192
- M4-28S 28 - 2 224
- M4-32S 32 - 2 256
- LM4-1S 1 - 1 16
- LM4-2S 2 - 1 32
- LM4-4S 4 - 1 64
- LM4-6S 6 - 1 96
- LM4-8S 8 - 1 128
- LM4-10S 10 - 1 160
- LM4-12S 12 - 1 192
- LM4-14S 14 - 1 224
- LM4-16S 16 - 1 256
- LM4-20S 20 - 2 320
- LM4-24S 24 - 2 384
- XM4-1S 1 - 1 32
- XM4-2S 2 - 1 64
- XM4-4S 4 - 1 128
- XM4-6S 6 - 1 192
- XM4-8S 8 - 1 256
- XM4-10S 10 - 1 320
- XM4-12S 12 - 1 384
- DM4-1S 1 - 1 48
- DM4-2S 2 - 1 96
- DM4-4S 4 - 1 192
- DM4-6S 6 - 1 288
- DM4-8S 8 - 1 384
- HM4-1S 1 - 1 64
- HM4-2S 2 - 1 128
- HM4-4S 4 - 1 256
- HM4-6S 6 - 1 384
- L4-12S 12 - 1 128
- L4-24S 24 - 2 128


東日本リージョン3/西日本リージョン3以外

タイプ名 仮想CPU数 メモリ(GB)
スタンダードCPU ハイスピードCPU
P-1 P2-1 1 0.5
T-1 T2-1 1 1
C-1 C2-1 1 2
C-2 C2-2 2 4
C-4 C2-4 4 8
C-8 C2-8 8 16
C-16 C2-16 16 32
S-1 S2-1 1 4
S-2 S2-2 2 8
S-4 S2-4 4 16
S-8 S2-8 8 32
S-16 S2-16 16 64
M-1 M2-1 1 8
M-2 M2-2 2 16
M-4 M2-4 4 32
M-8 M2-8 8 64
M-16 M2-16 16 128
XM-4 XM2-4 4 128
LM-1 LM2-1 1 16
LM-2 LM2-2 2 32
LM-4 LM2-4 4 64
LM-8 LM2-8 8 128
L-12 L2-12 12 128
L-24 L2-24 24 128


オートフェイルオーバ

仮想サーバの稼働中にデータセンター内の物理ホストマシンが故障などにより停止した場合、そのホストマシン上で稼働していた仮想サーバを、自動的に別のホストマシンに移動して稼働させることができます。仮想サーバの作成時にこのオートフェイルオーバを有効にするか否かを指定します。

重要: オートフェイルオーバを有効にした仮想サーバは、オートスケールの対象とすることはできません。
注:
  • オートフェイルオーバが発生または完了した場合は、対象リソースが所属するプロジェクトの全体管理者にメールで通知されます。通知メールの詳細については、「オートフェイルオーバ通知メッセージ」のスタンダードサービスを参照してください。
  • 東日本第1/第2、西日本第1/第2リージョンの場合、オートフェイルオーバによって自動的に別のホストマシンに移動しても、仮想サーバは同じアベイラビリティゾーンに配備されます。

 

オートフェイルオーバ発生時の仮想サーバの状態遷移(東日本リージョン3/西日本リージョン3)

オートフェイルオーバ発生時には、仮想サーバの状態が下図のとおりに遷移します。

OS-EXT-STS:vm_state、OS-EXT-STS:power_state、status、OS-EXT-SRV-ATTR:hostの情報は Show Server Details、および List Servers Detailedによって取得できます。また、hostAの state は List Hypervisorsによって取得できます。

OS-EXT-SRV-ATTR:hostの出力例である hostAは故障する物理ホストであり、hostBはオートフェイルオーバの結果移動先となる物理ホストを示しています。

図: ACTIVEの仮想サーバの状態遷移例
図: SHUTOFFの仮想サーバの状態遷移例
ヒント:
  • フェイルオーバーされる仮想サーバの状態がSHUTOFFである場合、オートフェイルオーバ処理の終盤で一度ACTIVEに遷移します。
  • 情報取得のAPIを実行するタイミングによっては上記のとおりに状態が遷移しない場合があります。

性能(スループット)のチューニングパラメーター

仮想サーバのチューニングパラメーターとしてMTU(パケットの最大伝送ユニット)値があります。この値を8950に変更することで仮想サーバの性能改善が見込めます。

ヒント:

東日本リージョン3/西日本リージョン3でMTU値を変更する場合は、「ネットワーク管理」を参照してください。